OCTOPATH TRAVELER
OCTOPATH TRAVELER(オクトパストラベラー)は、2018年7月にスクウェア・エニックスより発売されたゲームソフトです。
昔ながらのドット絵に3DCGの画面効果を加えた幻想的なグラフィックと、王道コマンドバトルが特徴のゲームです。
今回は、OCTOPATH TRAVELERの魅力についてご紹介していきます!
ドット絵の進化系、HD2D
このゲームでは、ドット絵の進化系であるHD2Dを採用しており、綺麗で幻想的な世界が表現されています。
2Dと3Dがうまく融合しているため、ドット絵だけどドット絵じゃない、という不思議な感覚になります。ドット絵の持つあたたかみはそのままに、奥行きのある美しい背景と合わせられています。
特に、光の入り方や色彩といった部分に強いこだわりを感じました。作り込まれた最新グラフィックの背景に、ドット絵のキャラクターたちが浮くことなく存在しているというのは、本当にすごいことだと思います。
昔のゲームが好きな人も、最新ゲームが好きな人も、違和感なくグラフィックに仕上がっているので、誰にでも遊びやすいゲームです。
人間らしさを追求したストーリー
オクトパストラベラーは、ゲーム開始時に8人のなかから主人公1人を選択します。
みんな魅力的なのでこの時点でかなり時間をとられてしまいましたが、迷いに迷ってテリオンを選択。
選んだ主人公は固定メンバーとなり、残りの3人のみ入れ替えが可能になります。必須ではありませんが、各地を回って8人を集めておくと、戦術の幅が広がり戦いやすくなります。
オクトパストラベラーの8人のストーリーは、独立しており、それぞれに物語が用意されています。8個もあるのに、全てがしっかりと、作られているのはかなり良かったです。ムービーも多いので、ボリュームたっぷりでした。
それぞれのキャラクターは最初の街でのイベントが終わると、次の目的地が提示されるので、マップ内を好きに散策しながら、好きなキャラクターのストーリーを進めていくという形になります。
ストーリー自体はかなり重ためで、壮絶な過去を背負うキャラクターも。人間の内面をリアルに描いたシナリオが味わえます。人間は欲深くて醜く汚いものなんだということをまざまざと見せつけられる物語でしたね。そのなかでも救いを見つけ出して、前を向いていくような印象を受けました。
本当に面白かったのですが、個人的には、自由度が高いがゆえに、キャラクター同士の会話や絡みが少ないのが少し物足りなかったです。
ゲーム全体を通して、主人公同士の繋がりよりも、キャラクターそれぞれの物語を重要視している印象を受けたので、ルールやシナリオに縛られることなく、自分の好きなようにプレイしたい!という方にはおすすめのゲームです!
そして、独立しているそれぞれのストーリーですが、実は大きな秘密があります。これはプレイしてからのお楽しみですが、まさかの展開に驚愕しました。
ただ、その流れをメインストーリーではなく、サブクエストで行うあたり、(しかもそこに行き着くまでのボスが強すぎるので)なかなかの鬼畜ゲーだと感じました。
でもその分、全ての謎が解けた時の達成感はすごかったです。
クリア後もぜひ、街を探索したり、クエストを進めてみてくださいね。
豊富なフィールドコマンド
オクトパストラベラーをプレイしていて何より楽しかったのが、8人の主人公それぞれが持つフィールドコマンドを使うことでした。
フィールドコマンドとは、その名の通りフィールドで使えるコマンドのこと。フィールドコマンドを使うことで、街の住民や通行人に対して何かしらのアクションを起こすことができます。
フィールドコマンドには大きく分けて「正道」と「邪道」の二種類があります。正道はレベルなどの条件を満たしていれば必ず成功するようになっています。
一方で邪道はレベルに関係なく行えますが、成功確率が設定されており、連続して失敗すると町人との関係が悪くなり、その町でコマンドを使うことができなくなってしまいます。悪化した関係は酒場で一定の金額を支払うことで修復することができます。
また、各キャラクターには固有のアクションコマンドがあり、それぞれ異なる戦闘が楽しめますよ。
以下で各キャラクターのフィールドコマンド、固有アクションを紹介しているので、最初の主人公選択の際の参考にしてみてくださいね。
神官のオフィーリア
フィールドコマンド:導く
町人を導き一定期間仲間として同行させることができます。仲間にした町人は固有アクション「加勢」で戦闘へ参加させることが可能です。
街にいる人を導き、仲間にすることができるコマンドアクションです。ストーリーに関わる重要キャラを導くことが出来ることも。思い出のあの人が加勢に来る、という熱いバトルが楽しめます。
学者のサイラス
フィールドコマンド:探る
通常の会話では得られない情報を探り出すことができます。固有アクションは予習。戦闘開始時に敵の弱点を一つ暴くことができます。
街にいるNPC一人一人にもきちんと設定があるというこだわりに驚きました。単純に読むのも面白いですが、探るで得た情報をもとにサブクエストを進めることも。サイラスの予習はかなり有能で、魔法も強いので、筆者のパーティには不可欠なキャラクターでした。
商人のトレサ
フィールドコマンド:買い取る
町人からアイテムを買い取ることができます。レベルが高くなると割引できることも。固有アクションは敵が出現するエリアを歩くと所持金が貯まる「歩いてリーフ」。金額は敵のレベルが高いほど多くなります。
とにかくお金がない!という時に重宝するフィールドコマンドです。上手く使えばすぐにお金が溜まり、強い武器も手に入るので、ストーリーに詰まった時やレベル上げの際に活躍してくれたキャラクターです。
剣士のオルベリク
フィールドコマンド:試合
町人などに一対一の戦闘を申し込むことができます。戦闘では固有アクション「防御ブースト」により防御コマンドをブーストすることができます。
オルベリクのフィールドコマンドは正直あまり使わなかったのですが、レベル上げの際にもう少し役立てれば良かったかなと今では思っています。パーティの盾となってくれたので、ボス戦ではかなりの活躍を見せてくれました。
踊り子のプリムロゼ
フィールドコマンド:誘惑
町人を一定期間仲間として同行させられることができます。オフィーリアが正道なのに対して、こちらは邪道。仲間にした町人は固有アクション「加勢」を使用することで戦闘へ参加させることができます。
誘惑された街の人たちのセリフが面白かったのが印象的でした。たまたま話しかけた人がとんでもなく強い人だった時の嬉しさはひとしお。うちのプリムロゼはどんどん話しかけてどんどん誘惑していました。
薬師のアーフェン
フィールドコマンド:聞き出す
FCは通常の会話では得られない詳細な情報を知ることができます。サイラスが邪道なのに対して、こちらは正道です。固有アクションは素材の調合で回復や攻撃を行う「調合」。作った薬は味方や敵に対して使うことができます。
なんとなく、サイラスは心を読んでいて、アーフェンは打ち解けて話を聞き出しているようなイメージがあります。まさに邪道と正道ですね……。調合は手間がかかりますが、毒などの特殊効果をかけてくる相手にはかなり有効的でした。
盗賊のテリオン
フィールドコマンド:盗む
町人からアイテムを盗み出すことができます。確率による失敗は多いですが、レアな武器やアイテムを手に入れられることも。固有アクションは鍵がかかった紫色の宝箱を開けられる「開錠」です。
テリオンのフィールドコマンドを使うと、老若男女からものを盗んで盗んで盗みまくるという盗賊らしい旅が楽しめます。街の人の持ち物に特徴があるのも面白いポイント。罪悪感はあるものの、レアなアイテムを盗む時の快感はたまりません。宝箱システムがあるせいであらゆるプレイヤーのパーティ必須メンバーとなっています。
狩人のハンイット
フィールドコマンド:けしかける
町人に対しモンスターを襲わせることができます。戦闘中も固有アクションとして使用可能で、「けしかける」で使用するモンスターはもう一つの固有アクションの「捕獲」で捕えることが可能です。
オルベリクの「試合」と同様にほぼ使わないコマンドでした。固有アクションである捕獲は楽しくてついつい使っていました。モンスターを駆使して戦うのも楽しかったです。攻撃性が高く、使いやすいキャラでした。
懐かしくも新しいコマンドバトル
オクトパストラベラーでは、親やすいコマンドバトルをベースにして、コマンドブーストやブレイクという機能を使っており、戦略性の幅が広く、懐かしくも新しい戦闘が楽しめます。
コマンドブーストでは、ブーストポイントを消費する事でブースト段階を調節できます。ブーストを貯めると「たたかう」での連続攻撃ができたり、強いアビリティ攻撃を行えるので、気持ちのいい戦闘が楽しめます。
また、敵のターンと自分のターンが表示されるので、それを計算しつつ上手くブーストを使っていくのも1つの戦法です。
ブレイクは、敵の弱点を突いて、相手のシールドポイントを0にした状態のことです。この状態の敵は次のターンまで行動不可となり、約2倍のダメージを与えられるようになります。敵にはそれぞれ弱点となる武器や属性と「シールドポイント」が設定されているので、ブレイク状態を狙いましょう。
また、各キャラクターごとに戦闘の得意分野が違うので、相手によってパーティを切り替えて戦っていく必要があります。
ちなみに筆者お気に入りはオフィーリア、テリオン、サイラス、そしてオルベリクの4人編成でした。オフィーリアは回復役、テリオンはマジックスティールダガーでMPを回復できるうえ、MPバザーで仲間に分けることもできるためMP要員、サイラスは魔法、オルベリクは物理の攻撃要員として活躍してくれました。
公式サイトにある各キャラクターの戦闘スタイルを載せておくので、パーティ編成の参考にしてみてくださいね。
神官のオフィーリア
仲間全体を回復したり、倒れた仲間を蘇生させるなど、パーティーの回復役として活躍。味方の防御力などを上昇させるサポートに加え、光属性の攻撃魔法で時には攻撃役に転じることもできます。
学者のサイラス
火・氷・雷属性の魔法攻撃を得意としており、
強力な全体攻撃で敵を一掃することができます。
また3種類の属性魔法を扱えるので敵の弱点を突きやすいのは勿論、固有アクション「しらべる」によって敵の弱点を暴くこともできます。
商人のトレサ
お金を使って傭兵を呼び出したり、仲間にBPを分け与えたりと、状況に合わせた柔軟な戦い方ができます。自身のHPとSPを回復させるアビリティを持っているため、道具の消費を抑えることもできます。
剣士のオルベリク
剣士にふさわしい物理攻撃力に優れており、
アタッカーとしてパーティーに貢献します。また、強力な剣技で敵をなぎ倒していくだけでなく、自らが盾となり敵の強力な攻撃からパーティーを守ります。
踊り子のプリムロゼ
様々な舞で、様々な能力を上げるサポート役としてパーティーに貢献します。また、舞の中には攻撃魔法と同等の効果を持つものもあるため、攻撃から援護まで一手に引き受けることができます。
薬師のアーフェン
HPを回復するものや、状態異常を回復させるもの、味方を蘇生させるものなどの薬師らしいアビリティはもちろん、斧を使った強力な攻撃技もあり、回復役としてもアタッカーとしても活躍することができます。
盗賊のテリオン
盗賊らしい高い素早さを誇り、短剣での先制攻撃を得意としています。攻撃しながらHPやSPを奪い取ったり、相手の攻撃力や防御力を下げる技を持っているため、長期戦でも活躍できます。
狩人のハンイット
攻撃回数の多い弓技を得意とし、高い命中率も備えているので、敵を一気にブレイクすることもできます。また、味方のクリティカル率を上昇させたり、敵の行動順を遅くするなどの援護にも活躍します。
神曲ばかりのBGM
長くなってしまいましたが、このゲーム、BGMもとてもいいんです。どの音楽もずっと聞いていたくなるようないい音楽ばかりでした。
フィールドBGMがいいのはもちろん、それぞれの町専用の音楽があったり、使いまわし感をあまり感じさせない工夫がされていました。
通常戦闘BGMが章が進むにつれて変化するのも、熱いバトルを盛り上げてくれてとてもよかったです。サントラは購入必須ですよ!
まとめ
いかがだったでしょうか。
ドット絵の最新グラフィックの融合を見事に成し遂げたオクトパストラベラー。8人の主人公を使い分けながら、重厚な物語を堪能してみてくださいね。